金井税務会計事務所

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30年一括借り上げ制度(サブリース)の実体が明らかになりました

水曜日, 5月 20, 2015

  5月11日に放送されたNHK「クローズアップ現代」で、『30年間一括借上制度』いわゆるサブリースの危険性について、その実体が報告されました。一流のハウスメーカーが、詐欺まがいの手段で勧誘し被害に合う実態が、明らかにされました。

  今年度より、相続税の改正で基礎控除と人的控除が4割りカットされ、基礎控除は3,000万円、人的控除は一人当り600万円となりました。この結果、相続税の納税義務者が大幅に増加することになります。

  この不安をビジネスチャンスに、「更地のままだと相続税がかかるから、評価を下げるために貸家建付地に用途変更する」また、「事業用として利用すれば評価が下がり、税負担が減少する」などの説明で、従来以上に積極販売を行っているのが一流のハウスメーカーなのです。相続税対策以外にも老後の安定収入を確保するという名目で、法律知識の乏しい高齢者をターゲットにして勧誘を行っているようです。

  一般的な宣伝は、「宅地にしてアパートを建てませんか」「信用ある当社が一括して借り上げて家賃を保証します。管理の手間もかかりません。節税効果もあって安心・安全な資産運用です」と言って勧誘します。  最大のミソは、建築を請け負う建設業者とサブリース業者は、同一かまたは関連会社となっていることです。業界では建築時点と修繕工事で80%の利益を確保してしまい、残りの20%でサプリースを運用しているようです。だから、建築は知り合いに頼みますと言っても絶対にOKは取れません。他人の家賃を保証すれば、保証する会社は成り立たないことは自明の理です。ここにこそ契約上の秘密が隠されているのです。

  ところで、建物の耐用年数をご存知でしょうか。木造モルタルで20年、木造で22年、軽量鉄骨で27年です。常識的に考えて、30年間一括借り上げ方式が成り立ちますか?物事の判断は「腑に落ちる」とか「良心に何となく合わない」場合は、殆どが失敗の原因になっていることは、皆様も経験済みと思います。

  建物が古くなったり、競合物件が乱立すれば、家賃の減額や入居者の減少で収入が減るのは自然の成り行きです。メンテナンス費用はどうするのでしょうか。一般的に、契約家賃が保証されるのは12ヶ月位と言われています。

  収入家賃の減少、入居者の減少、修繕費の増加等に対して当初の契約書がどうなっているか精査することが不可欠です。相手の甘言に乗ってしまうと、節税や資産運営ではなく、大切な資産を失ってしまう危険がありますので、事前にご相談下さい。

テーマ: 税務