金井税務会計事務所

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資産税についての注意点と問題点の整理について

月曜日, 6月 20, 2016

  相続税法の改正で、基礎控除と人的控除が4割りカットされ、基礎控除は3千万円、人的控除は相続人一人当たり600万円となりました。この結果、相続財産を減少させるための対策として生前贈与が増加傾向にあります。

  この中で注意したいのが、「暦年贈与」です。具体的には、年間110万円までは課税対象外という制度を利用して毎年同額を贈与することです。しかし、税務署は「定期金給付契約に関する権利についての贈与」と認定し、110万円×10年間=1,100万円を税金の対象とします。一般の場合だと税額が271万円かかり、贈与の意味がなくなってしまいます。これを避けるためには、毎年贈与に関して合意し、贈与契約書を作成することで解消されます。

 次に、不動産会社等の勧めで、自己所有の土地にアパート経営や他人に貸すと相続税が安くなるという宣伝に乗せられて問題が発生することもあります。  

「なぜ相続税が安くなるのか」というと、本来、更地で評価すべき土地にアパートを建て他人に使用させれば、土地本来の利用価値に制限が出来てしまいます。利用制限される分だけ価値が減額されますが、税法では価値が減額になった分だけ評価額を下げているに過ぎないのです。これを勘違いして、業者の言われるままに行った結果、相続となったときに納税資金が不足したり、土地を売却するにも他人の権利が発生して円滑な譲渡も出来ないという悲劇も生まれます。

 土地は、長期的には不良資産となる可能性がある。 かつての土地神話が今でも続いている場合もありますが、少子高齢化やIOTの普及によって、土地そのものの価値は一部を除いて下降傾向に拍車がかかりそうです。土地は、相続財産として魅力は半減します。現在、全国各地で空き家が増加、その対策で地方自治体が困惑しているニュースが続出していますが、この根底には空き家を撤去しても土地そのものの価値が減少し、全く売却が出来ない環境になってしまっている証拠と言えます。

  相続税は特別な場合、物納が認められていますが、原則は現金納付です。間違った不動産対策は、危険です。長期的な視点に立って、納税資金を確保する対策が必要となります。納税資金の確保には、一般的には保険の活用ですが長期的な計画には、先ずシュミレーションから始めるべきです。将来の安心・安全のために、今現在の決断が求められています。

 決断したら、すぐに担当者または事務所にご連絡下さい。

テーマ: 税務