金井税務会計事務所

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120年ぶりに民法(債権法)が改正されました

水曜日, 9月 20, 2017

  民法の改正法案が平成29年5月26日に成立し、同年6月2日に公布されました。明治29年に制定された民法が改正されるのは、実に120年ぶりで、改正法の施行日は3年以内とされています。   その内容は、民法の中の「債権法」でいわば『契約ルールを中心とする法律』であり、日常生活や企業活動にとって重要なことといえます。経済活動に係わりが深い定型約款、消滅時効、法定利率、保証債務、債権譲渡の5項目について概要を説明します。

①定型約款

  定型約款は、事業者によって予め作成される契約書でその内容に合意があったとみなされます。(例、預金規定、保険約款、公共料金等)この約款をルール化したのが、今回の改正です。   相手が不特定多数となるため、作成者が有利にならないような内容であり合理的な取引であること。また、社会通念上、相手方の利益を害するような場合には、合意がなかったとして除外されることになります。

②消滅時効

  従来は取引内容によって、時効成立の年限が異なり複雑であったものを一部を除き5年と10年に統一し簡略化しました。権利を行使できることを知った時から5年、権利を行使できる時から10年となります。 (但し、人命・身体の場合は20年)

③法定利率

 従来年率5%(商取引の場合は6%)の利息が、新民法では年率3%、以後3年毎に見直しとなり固定制から変動制となります。

④保証債務

  個人根保証契約における保証人の保護が中心で、保証人が負う債務の上限額の明示がない場合は無効となります。また、保証人対して債務者の資産状況等の情報提供を義務づけました。

⑤債権譲渡

  債権譲渡とは、債権者が誰か(譲受人)に債権を譲渡することです。債権は原則として自由に譲渡することが可能ですが、現行民法では弱い立場を保護するために、債権者と債務者の間で債権譲渡を禁止することも可能でした。一方では、債権者にとってはこの特約により債権譲渡という資金調達手段が取れず資金繰りに苦慮していました。   今回の改正では、債権譲渡禁止が緩やかになったため、逆に債務者が不利になる可能性があります。そのため、譲渡制限特約付きの債権が譲渡された場合、債権に相当する金銭を供託することによって債務から免れる制度が出来ました。

※施行されるまで猶予がありますが、概要だけは理解し今後の経営に活かして下さい。

テーマ: 経営